現場で経験を積み重ねながら、
日々実践で学んでいます
麻酔科専攻医 平本 佑理香
学生時代には気付けなかった、術中の細やかな配慮
私はもともと形成外科を希望していましたが、初期研修先で必ず麻酔科を回らなくてはいけなかったので、そこで初めて麻酔科を経験することになりました。
想像していたよりも手技が多く、学生時代には想像も出来なかったような麻酔維持中にも細やかな配慮をしながら麻酔をしているんだ、という発見に驚き、楽しそうだなと興味を持った事が今の診療科を選んだきっかけです。
初期研修をしていた病院では経験出来なかった手術もあったので大学病院も回らせてもらい、麻酔科はどの手術も楽しいなと改めて感じたので、2年目の夏くらいに専門を決定しました。
医者になりたいと思ったのは、なんとなく小さい頃から医療関係に憧れがありました。周りに医療関係の人は特にいないのですが、頑張って勉強するなら医者になりたいと思うようになりました。お医者さんなら他の職業よりも出来ることが多いと思っていましたし、直接自分の手で人を助ける事が出来る、責任感とやりがいのある仕事をしたいという気持ちが大きかったです。
症例の多い心臓麻酔分野を極めたい
麻酔科のサブスペシャリティとして心臓麻酔、小児麻酔、産科麻酔などがありますが正直まだそこまで考えられてはいません。ただ当院は心臓麻酔の症例がとても多いので、心臓麻酔の分野は取れたらいいなと思っています。
麻酔科医として勉強しないといけないことは確かに多いですが、どちらかというと現場でとにかく数をこなして経験を積みながら、実践で日々学んでいます。他の病院に比べると症例数も多いので、上の先生にも指導いただきながら頑張っていきたいです。
専門研修先には、専門医を取得するために必要な症例を確保できる病院、ハイボリュームセンターを探していました。大学病院とも迷いましたが当時婚約者がいたこともあり、大学病院はどうしても異動というのがつき物ですし、できれば市中病院が良いなと思っていました。 市中病院の中でも当院はしっかりと症例数もありますし見学に来た印象も良く、何より院内の雰囲気に惹かれました。
ワークライフバランスがしっかり取れる、麻酔科の魅力
入職する前までの当院のイメージとしてはとにかくガツガツしていて大変そうだなと覚悟をしていたのですが、麻酔科に関しては想像以上にオンオフがしっかりしていて当初のイメージとは全く違いました。
ただ、市中病院としては麻酔科が関わる症例も多い方ですし、カテーテルの数も多いです。人手も豊富にあるという訳ではないですが、病棟を持っていないので比較的自由な時間が取りやすいです。内科や外科とはまた少し離れたポジションにいると思います。
麻酔科の特徴だと思いますが基本は手術中の役割ですので、手術が終わったらそれぞれの先生達が診てくださいますので、患者さんが急変したからと呼ばれることもあまりないです。昼間はある程度忙しいですが、手術が終われば基本は自分の時間を確保することが出来ます。
メリハリがあり、雰囲気のいい麻酔科チーム
指導医の先生が当科には多くいらっしゃるので、どの先生に聞いても大丈夫という安心感があります。またこれから専門医を取るという先生は少ないので、手厚い指導を受けられます。
女医さんも多く、気軽に話しに行けることも魅力です。もちろん厳しく指導はしてもらいつつ、ちょっとお喋りもできるような先生たちばかりで、雰囲気はとにかく良いチームです。
私は主人も医者ということもあり、先生方も気を利かせてくださって、本当に有難いことに色々と考慮をしていただいています。「今日旦那さん当直だったらちょっと長くまでいてほしいんだけど、早く帰ってくるならまた違う日にするから。」などと、子供がいない私でも融通してもらえます。
専門医に必要な症例が満遍なく経験出来る
当院の特徴として、心臓、小児、産科の症例を満遍なく経験する事ができます。
ただし移植系は当院では例がないですし、大学病院にはあっても当院にはない症例もあります。もちろん全てを網羅できる訳ではないですが、どの病院に行っても、その病院だけで全て経験出来るということはないです。他の病院をローテートしながら症例を経験する事が多い中で、当院では異動をせずに、必要な症例を満遍なく経験できる事がメリットだと思います。
手術中は秒単位で患者さんの状態が変わっていくので、じっくり患者さんと向き合いたいという方には向いていないかもしれませんが、緊張感があって常に忙しない現場で学びたい、という方には楽しいと思えるのではないでしょうか。
麻酔科専攻医
平本 佑理香
出身：茨城県
経歴：茨城県立土浦第一高等学校 卒業
筑波大学 卒業
水戸医療センター 初期研修修了
千葉西総合病院 専門研修中
